- HOME
- 歯周病
歯周病とは
歯周病は、汚れがたまり、歯肉溝(歯と歯ぐきの境目)が深くなり、歯ぐきだけでなく支えとなっている骨まで溶かしていく病気です。この歯周病は進行していってもある時までほとんど痛みが無く、歯が揺れ出して、突然痛みが出るようになります。
このような症状はありませんか?
- 歯ぐきからの出血、ブラッシング時に痛みを感じる
- 歯がグラグラしてきて不安に感じる
- 口臭が気になる
現在、歯が無くなる原因の中でも多いのが歯周病の進行によるものです。
さあ、歯周病をよく知り、対策をしていきましょう。そうすればより良く、より長く自分の歯で噛む事ができると思います。
歯周病を防ぐための第一歩!!
歯周病になる時期
歯周病(歯槽膿漏)は大きく分けて2つあります。歯肉炎と歯周炎です。
歯肉炎
汚れがたまり、歯ぐきに炎症が起こりますが骨までは影響が無く、ブラッシングをする、もしくは汚れを取る事で元の状態に戻ります。
歯周炎
炎症が歯ぐきだけでなく、支えている骨にまで広がり、骨を溶かし始めます。支えている部分が少なくなりますので、歯も動き出します。
こうなってくると、汚れを取っても元の状態に戻す事はできません。
しかも、歯と歯ぐきの境目の奥深くまで汚れがあるため、なかなか汚れを取る事ができなくなってしまいます。
日本人の場合、歯肉炎は10~20代前半ですでにかかっている方が増え始め、50代では多くの方がかかっているといわれています。だれもがかかっている病気だからといって軽視していると最後には取り返しのつかない事になってしまう怖い病気なのです。
歯周病の症状
歯槽膿漏は「静かなる病気」と呼ばれるほど、自覚症状がほとんど感じられない病気で、気づいた時には、歯を支えている骨(歯槽骨)が無くなり、重症になっているケースが非常に多いです。そうなると食事すらできない状態になってしまいます。
歯周病を予防するには、早期発見、早期治療が重要です。
実際に歯周病は患者様の6~7割の方がかかっていると考えていますが、そのうち歯周病を主訴に来院される患者様は3割にも満たないのが現状です。症状が出てからでは遅い病気ですので、日々のブラッシングはもちろん、歯科医院に来院されてのチェックを半年に一度は行う事をご案内しています。
歯周病対策(保険診療)
歯周病の何よりの予防策はブラッシングで汚れをためない事です。
しかし、全体の90%以上の方は頑張って磨いていてもすっかり汚れを落とす事はできないと思われます。
なぜなら、歯の形態上普通では落とせない部分が数多くあるからです。
そのため毎日少しずつたまった汚れは落とす必要があります。
磨きづらい部分
奥歯歯と歯の間
歯と歯ぐきの境目歯と歯ぐきの境目
歯と歯が重なっているところ
この部分を歯ブラシで磨く事ができますか?
とはいっても毎日の歯ブラシはかかせないものです。
当院では患者様が正しくブラッシングできて汚れを落とせるように歯科衛生士によるブラッシング指導も行っております。磨き方がよくわからない場合はお気軽にお尋ねください。そして、一度ブラッシング指導を受けてみてはいかがでしょうか?
効率良く汚れを落とすために
歯周病予防で何より大切な事は日常のブラッシングを丁寧に行う事です。そして、定期的なチェックをしていく事にあります。
歯と歯ぐきの間に汚れがたまった場合は、歯ブラシではもう取れないため早期治療が望まれます。
歯ブラシでも、もちろん汚れは落とせます。
歯ブラシが面倒だと感じる方、うまく動かせない方には電動歯ブラシが非常に役立ちます。
※通信販売等は行っておりません。
細菌の表面には線毛と呼ばれる
歯に付く為の構造があります。
このように表面(線毛)を壊すと
歯に付きにくくなります。
有輪理彦 他2名:Porphyromonas gingivalis 381株の線毛欠損株の性状に関する研究より
電動歯ブラシの注意点
電動歯ブラシを使用する時にはいくつか注意点があります。
大きく違うのは、今までのブラッシングの動かし方ではないという事です。今までどおりの動かし方をしていると、かえって汚れを落とす効率が悪くなってしまいます。
どのタイプの電動歯ブラシでも構いませんが、一度ブラッシング指導を受けられる事をご検討ください。
歯と歯ぐきに当てる力は60~80gが良いといわれていますが、ピンとこないと思います。歯垢や食べかすを触ってみてください。柔らかいでしょ?それが落とせれば良いんです。そんなに力いっぱいゴシゴシしなくてもいいのがわかります。
硬くなって落とせなくなっているのは歯垢じゃなくて歯石です。これは歯ブラシじゃもう取れません。歯石を取るのは歯科医院でしかできません。
当院には歯科衛生士が在籍しており、歯石を取るスケーリングを行っています。毎回同じ者が担当する、担当歯科衛生士制です。歯ぐきの奥にたまった歯石を取る場合は刺激や痛みが出る事がありますので、麻酔をかけてから実施します。
汚れが歯ぐきの奥までたまった場合
専用の器具で取っていかなくてはなりません。
汚れがたまった状態で放置しておくと支えている骨まで溶かしていってしまいます。